『飲食業』で独立・起業したいと思っている人は多いのではないでしょうか?
私もその一人でした。
そう・・・過去形でお話しするのですから、既に独立・起業しています。
同様な「夢」を目指しているあなたに、お伝えしておかなければならないことがあります!
商売の極意
『商売』とは、業種に限らず「いかにお客様に満足してもらうか?」を究めなければ、『成功』には辿り着きません。
店舖の内外装やメニューにこだわるよりも、この想いにこだわることが大事なのです。
飲食業界の選択は勘違い?
飲食業界で独立・起業を目指す有志の間でのあるあるですが、
✅「食べ物屋なら食いっぱぐれがない」
✅「退職金が入ったから飲食店でもやろうかな」
✅「簡単に『日銭』が稼げそうだ」
といった動機で参入してくる人が多いです。
はっきり言っておきます。
このような目的で独立・起業したら、100%『成功』できません!
もしあなたが、このような動機で独立・起業を考えているならば、そんな簡単ではないということを頭に入れておいてください。
飲食業の経営は、売上を100%とした場合、 業態によって異なりますが、 食材の原価はおよそ30% 、つまり粗利益が70%と言われています。
これだけ見ると、確かに「儲かる商売」です。
だからこそ、勘違いされやすいのです。
確かに経営側にしてみれば、300円で仕入れたものが1,000円で売れる商売です。
しかし、お客様側になった時を考えてみて下さい。
原価300円のものを、レジで1,000円も支払うってことですよね。
その上、「ごちそうさま。また来るね!」と言ってもらわなくてはいけないのです。
こう考えると、こんなに難しい商売は他にはないのではないでしょうか。
つまり『飲食業』とは、単なる「販売業」とは異質の『ビジネスモデル』であるということを理解しておいてください。
『飲食業』で成功するためのコツ
「ホスピタリティ」の精神が大事
更に加えると、『飲食業』で独立・起業する経営者に最も不可欠なことは、「ホスピタリティ」の精神です。
これは『おもてなしの心』です。
お客様に満足してもらうことが、自分たちの満足につながり、そこにビジネスの価値を見い出していくことです。
更に、お客様に感動を与えることが、自分自身の仕事のやりがい、また生きがいに感じられるかどうか。
このような精神を持っている人だけが『外食産業』での成功者に成り得る、といっても過言ではないでしょう。
従って、外食産業は「ホスピタリティ産業」とか「付加価値産業」とも言われています。
その背景には、前述のような考え方が飲食業には不可欠だということなのです。
QSC のバランスが大事
『飲食店経営』で最も大切なキーワードは以下の3つです。
✅「料理」
✅「サービス」
✅「雰囲気」
つまりは、
✅「料理が美味しいだけではダメ」
✅「サービスがいいだけでもダメ」
✅「雰囲気がいいだけでもダメ」
ということです。
3つのキーワード全てにおいて、競合他社より優ることによって『差別化』が図れるのです。
そして、これらがお客様の支払う対価以上のものであればお客様は感動し、次回の来店動機につながっていくのです。
つまり、飲食業の経営者というのは、この QSC の「総合プロデュ-ス業」とも言われている所以です。
『飲食業』独立・起業の心構え
ここにきて、
「飲食店をやっていくのは大変な仕事かも・・・」
と、不安に思われた人も少なくないことでしょう。
しかし、「夢」を実現させるという大きな目標があるのなら、飲食店経営は「楽しい仕事・やりがいのある仕事」といえます。
わざわざ自分の店に足を運んでいただき、家族や友人たちと美味しい料理を囲んで、楽しい時間を過ごしてもらい、感謝されることこそが「自分の仕事」となるのです。
そんな仕事であるからこそ、一生を賭けてでもチャレンジする価値のある仕事となるはずです。
外食産業の「今」
しかし、残念ながら、美味しい料理や楽しい時間を提供しているはずの「外食産業全体の売上(市場規模)」は、 1997年をピークに毎年減少傾向にあります。
更にコロナ禍の2年間で、約9兆3千億円の市場を失うという深刻な影響を受けました。
(参考:21年の外食産業市場規模推計6・9%減。コロナで9兆円超消失)
コロナ禍の影響は2022年から回復に向かっているとはいえ、コロナ前の水準まで戻るには、以下の3点に留意した努力が必要だと思います。
自分自身が自分の店のファンとなる
コロナ禍を過ごしてきた数年で、外食産業の売上低下分が、そっくり「中食市場」の伸びとなっている。
「中食」とは、調理済み食品を購入して自宅で手を加えずに食すこと、調理を伴わない食事形態の意味である。
つまり、これまでの外食の機会が、家庭内食事に戻りつつあるということです。
従って、外食産業がこれまで提供してきた「美味しさ・楽しさ・豊かさ」が、失われていく危機だとも言えます。
「豊かさ」とは豪華な店作りのことではなく、非日常的な空間であったり、自分が演出したい場面でのイメージが溢れていたり、なぜかホッと安心する場のことである。
なので、初めての店舗は「自分が毎日でも通いたくなるお店」「大切な人を連れて行きたくなるお店」を目指すべきなのです。
自分の店の最高のファンは「自分自身」でなければならないのです。
徹底的なこだわりを持つ
今の「お客様」は鋭い選択眼を持っています。
特に「食」や「物」に関しては、『健康志向』『地球にやさしい』という言葉がキーワードになっています。
つまり、生活の中で購入する場合は、多少高価でもキーワードに合致する選択をし、自分のライフスタイルに即した店を選ぶ傾向にあります。
ならば、メニュー作りについても、原材料の選択から食器選び、盛り付けに至るまで徹底的に追及し、こだわりを持つべきなのです。
目指すは『地域一番店』であり、同業他社が敵わない店舗を作っていくべきなのです。
お客様の「命」を預かっている意識を持つ
外食業界の「食」の安全・安心への取り組みはまだまだ甘いです。
記憶に新しい『牛肉 BSE 問題』があってから、安全・安心を意識するようになってきたのが、ここ数年のことです。
トレーサビリティ(原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態にすること)は耳にするようになり、大手外食店舗を中心に生産者表示や成分表示も一般的になってきました。
飲食業に携わる以上、このテーマには真剣に取り組まなくてはならないが、最も気を付けるべきことは、日々の作業の中にこそ存在しています。
飲食店の殆どは、原材料もしくは加工品を仕入れ、店舗で調理してお客様に提供します。
この「調理段階」が最も注意すべき段階なのです。
店舗までは管理された状態で配送されますが、「店の清掃状況」や「調理器具の衛生管理」、また「食材の保管状態」によっては、それが一瞬のうちに危険なものになってしまう可能性があります。
飲食店を営む我々は、常に『お客様の命を預かっている』という意識を忘れてはいけません。
「食」の安全・安心は、まず店舗の日常の点検が原点なのです。
さいごに
私のお店も当然ですが、「外食産業」はコロナ禍で深刻な影響を受けました。
倒産した大手企業の飲食店も少なくありませんでした。
それでも、生き延びてきたお店は回復に向かっています。
私が継続できた一番の理由を挙げるなら「ホスピタリティの精神」です。
わざわざ足を運んでくださったお客様一人一人に対し、見返りを求めない愛で接客することで「感動」を与え、お帰りの際には「感謝」の言葉を頂ける。
これこそが『私の生きがい』だと思えることに尽きます。
飲食業は私にとって最高の仕事です!
「飲食業」で独立・起業を目指しているならば、本気でそう思える経営者になることが『成功の近道』です。
私は、惜しむことなく「経営のノウハウ」を発信していきます。
是非、あなたの「偉大な夢」を実現するために、しっかりと揺るがない心構えを固めてくださいね。
では、またお会いしましょう!
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