この題目は結構、衝撃的な響きだったでしょうね。
「刑務所」ですから・・・。
誰もが経験できる事ではありません。刑務所に入るなんて・・・。
いや、絶対経験してはいけない事ですよね。
でも私は、過ちを犯してしまったことで、貴重な経験をしたのです。
この世に誕生した生命
今からおよそ50年前、私はこの世に誕生しました。
なぜか?
そんなことは知る由もない。
たぶん、神様が創り出した生命体のひとつであり、誰しも何らかの『使命』を託されているのです。
使命とは、「命を使う」と書きます。つまり、人生そのものなのです。
私がこの世に誕生し、両親に育ててもらいました。
4人兄弟の末っ子だったので、とても可愛がられたのだと思っています。怒られた記憶などありません。
何の不自由も感じることなく育てられ、経済的には裕福とは言えなかったものの、大学まで通わせてもらいました。
今になって親のありがたさを痛感しています。と同時に両親に感謝しています。
親不孝者!
無事、大学を卒業し、地元では有名な企業に就職することができました。
プロジェクトを任されたり、部下の教育指導など、「やり甲斐」のある職場に恵まれていました。
今思うと・・・この頃に『うぬぼれ』ている自分が誕生したのです。
人はうぬぼれることで、気持ちも行動も横暴になっていくのでしょうか?
「善」と「悪」の判断基準が破壊されてきたのです。
当時の私は、「バレなきゃ罪にならない!」という『犯罪者』の領域に足を踏み込んでしまったのではないか、と考えています。
もう一人の自分、つまり悪魔にとりつかれていた私が、遂にとんでもない事をしてしまったのです。
運転免許はあったものの、免許停止処分中にもかかわらず、車を運転してしまったのです。
一度きり、なんてことはありえません。
私の中に住み着いた悪魔は何度も何度も誘惑してきて、その結果「無免許運転」という行動に歯止めがきかなくなってしまったのです。
終いには、「追突事故を起こす」という最悪の結末を迎えてしまったのです。
私にとって、いや家族にとって、人生初の裁判が行われ、その常習性から実刑判決を言い渡されました。
道路交通法違反で刑務所に入ることになってしまった私は、会社も辞めることになり、この先の人生に『道』を見つけることができなくなってしまったのです。
本当に『親不孝者』になったのです。
それでも優しく接してくれた家族がいたことが、せめてもの救いでした。
ターニングポイント
勿論ではありますが、この人生の「汚点」は家族以外で知る者はいません。
また、自慢できることでも無いので、墓場まで持っていきます!
刑務所から出所した私は「お努めお疲れ様!」と言われることもなく、ただボンヤリと生活していました。やり甲斐を求める場所もなく、魂の抜け殻のごとく。
「これからどう生きていこうか?」
自分が、自分の将来を諦めてしまっていた。
ところが、優しい家族に囲まれていると、自分で「これからの自分」を築きあげていかなければならないと考えるように、自分自身が変化していったのです。
もう一人前の大人なのだから、自分の事は自分でどうにかしなければ・・・。
そんな時、一枚の募集広告が目に入ってきたのです。
あるチェーン店の飲食店の従業員募集の広告でした。新規社員募集ではありましたが、それ以上に私の魂が叫び出した文面があったのです。
「独立制度あり」
一世一代の『迷い』に遭遇
こうして、飲食店に就職し「独立」を目指すことになったのです。過去を捨て、人生の賭けにでたのです。
人生を賭けた私は、誰にも負けたくはなかった気持ちで営業活動を続け、独立する野望を抱いていました。歳はもう30に近くなっていました。
そこに現れたのが、今の妻でした(笑)。
人生の中には、様々なドラマがあります。
しかし、私のものは決して自慢できるドラマではない事です。
「いつか暴露される日が来るのだろうか?」
こんな不安を抱えながら、これからの人生を歩んでいくのか。
いっその事、全てを打ち明けた上で『家庭』を築いていこうか。
迷いました!
どちらが正しいのか?そんな正解が無いことは分かっています。
でも、迷いました!
言えませんでした。
過去を負い目に人生を歩みたくなかったし、これから2人で歩んでいく『新しいドラマ』には不要だと判断したからです。
人生の汚点は墓場まで!と決めたのだから。
夢の実現
まさか刑務所に入るとは・・・、誰も想像すらしていなかったでしょう。
小さい頃から築き上げてきた人生のドラマが完結してしまったのです。
その後空白の時を経て、新たなドラマを「ゼロ」からスタートしました。
その中で抱いてきた『野望』はハンパじゃなかったです。
遂にその時が来たのです。
人生の中での重大な『決断』でした。
資金もないし、守るべき家庭もあり、子供も育てていかなければならない。
家も購入していたので、返済していかなければならない。
そんな中でも夢だった『独立』を実現したのです。
銀行から数千万の融資をして頂き、晴れて「独立開業」することができました。
決して負けることができない!
もし負けることがあれば「一家途方に暮れる」こと間違いナシ。
これだけのリスクを抱えても勝負することの『決断』こそ、第二の人生の『使命』を与えられた瞬間でもあったのです。
人生最大のピンチが、いわば「借金地獄」とは・・・。
さいごに
仮に挫折しても、その後の人生は避けることは許されません。
何かに取り組む「やり甲斐」とか、夢を実現させる「野望」を抱き、自分のドラマを歩むことこそ、人として生きていくためには絶対必要なことです。
諦めなければ、必ず将来への道が開けます。
人は一人では生きていけません。周囲の人に助けられていることを忘れることなく、生きていこうと決意しました。
決断の果てに待ち構えていた「借金地獄」ではありましたが、諦めずに継続してきた結果、今は、4店舗を経営することができています。
これも、支えてくれた家族があったからです。
本当に「妻」には感謝の気持ちでいっぱいです。
また、働いてくれる従業員さん、ご来店してくれるお客様にも感謝しています。
自分は、全ての人に助けられ「生かされている」ことを有難く思っています。
(この行を消して、ここに「迷い」と「決断」について書いてください)
Sponsored by イーアイデム