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飲食店経営【成功の秘訣】:商品価格設定と利益最大化のポイント

 「飲食店」で独立・起業したら、儲かるのだろうか?

前回は、メニュー作成のポイントとして「強い商品」の開発をテーマにお話ししました。

「強い商品」開発のポイント

ここでは、商品の販売価格について触れ、実際に利益を出していけるお店作りができるようなアドバイスをしていきます。

 

 

 

商品価格の設定

 「商品価格」を数式で示すと、一般的には以下のようになります。

  【 価格 = 原価 + 利益 】

 飲食店の原価は、主に食材もしくは加工品の仕入れ価格です。

当然その中には、取引先の「経費(製造費・物流費・加工費・人件費等)」や「利益」が含まれているのはご存じのことでしょう。

つまりその価格に、自分達の「利益(粗利)」を加えたものが『商品価格』となります。

しかし、単純にこの数式に当てはめて考えてしまうと、以下の問題が生じます。
  ✅原価が上がると商品価格が上がる。
  ✅自分たちの利益を多く確保しようとすると商品価格が上がる。

 

 商品価格というのは、お客様が注文してくれる動機にも影響を与えるので、経営上最も重要な位置づけになっています。

お客様は商品を注文する際、『価値』と『価格』のバランスを見て、「これは安い」「これは高い」と判断します。

 前回もお話しした通り、商品価値とは、味・盛り付け・価格・食材・提供方法で決まります。

これに、お店の業態特性やサービススタイルなどの要素を加えて、お客様は価値を判断します。

 

業態特性とは?

 例えば、

ステーキ専門店で提供する 3,000円 のステーキで考えていきましょう。

ステーキ専門店の原価率を仮に 20% と設定します。

すると、3,000円(価格)= 600円(原価)+ 2,400円(利益)となります。

この利益の中身はもちろん、調理やサービスを提供する人件費や家賃、水道光熱費、店舗内外装費・厨房機器等の減価償却費、食器や消耗品費、などの経費が含まれています。

 それでは、全く同じ食材を使って『居酒屋』で提供してみましょう。

居酒屋の標準的な原価率を 30% と設定します。

同じ食材を使うわけですから、原価は 700円 です。

つまり、2,000円(価格)= 600円(原価)+ 1,400円(利益)となります。

しかしながら、居酒屋に来店したお客様で、この価格のステーキを注文しようとは思わないでしょう。

 それなら思い切って原価率を 50% にしてみましょう。

すると、1,200円(価格)= 600円(原価)+ 600円(利益)となります。

この価格であれば、お客様も価値を感じて注文してくれることでしょう。

しかし、これでは『赤字商品』と言わざるを得ないです。

 

お客様の価値観

 つまり、前述に示す通り「業態特性」によって、お客様の『価値感』が変わります。

するかといえばいないでしょう。

 言ってみれば、ステーキ専門店は『非日常的』な場であり、居酒屋は完全な『日常』の場として利用されています。

従って、ステーキ専門店が 3,000円 のステーキに「お値打ち感」を出したいのであれば、空間演出や調度品にかなりの投資を必要とするだけでなく、高度なサービスも要求されることでしょう。

 また、居酒屋で 1,200円 のステーキを売ろうとすれば、600円 の原価では商売になりません。

商品の品質を維持するのであれば、400円 以下の仕入れ価格で調達しなくてはなりません。

そのためには、特別な取引先や食材調達能力が不可欠です。

 

原価の考え方

 同じ品質のものであれば、「原価(仕入れ価格)」は高いより安い方がいいのは当然です。

この考え方を考慮すると、以下のように置き換えることができます。

  【 原価 = 価格 − 利益 】

 前述の数式では、原価が上がれば商品価格は上がる、利益がほしければ商品価格は上がることを問題にしました。

上記のように考え方を変えることで、『目標原価』がはっきりしてきます。

 

価格設定のポイント

 『価格」を決めるのはお客様です。

検討すべき商品に対して、「いくらだったらお客様は満足してくれるのだろうか」という意識を持って価格設定をしていかなければなりません。

また、競合他店の価格設定はどうなっているのかを調査しておくことも大切です。

 お客様が来店され、さらにリピーターになってくれなければ、商売は成り立ちません。

そのためにも価格の決定は、自分達が提供する価値を、お客様の立場で検証して、お値打ち感のあるものにしていかなくてはなりません。

 

利益を確保するには・・・

 『利益』というものは、業態によって大体決まっています。

一般的な専門店や個室居酒屋のような「高客単価業態」では、原価率が 20% 前後なので、粗利は 80% 前後です。

ファミリーレストランや大衆居酒屋のような「中客単価業態」では原価率が 30% 前後なので、粗利は 70% 前後です。

 

さいごに

 『商品価格』とは、来店するお客様が感じる価値によって決まります。

その「価格」から業態標準の「利益」を差し引いたものが、私たちが目標とする「原価」なのです。

 今回お話しした通り、同じ商品であっても、店舗形態によって異なります。

それは、根本的に『商品価格』と『原価』の考え方が異なっているからです。

この原則を理解した上で、自分の店のメニュー作りに役立ててもらえると嬉しいです。

 

では、またお会いしましょう!

 


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