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接客サービスマナー研修【第3回/全8回】コミュニケーションツールの活用方法

近年では、Facebook や LINE など様々な SNS が増えています。

そんな中、コミュニケーションツールの特徴や長所・短所を見極めて利用しなければ、トラブルの原因となる可能性があります。

大切なのは、受け手の立場や状況を考えてツールを選択することです。

ビジネス上、頻繁に利用されているのは、電話や携帯電話、電子メールです。

ここでは、それらのコミュニケーションツールを中心に、活用方法について解説していきます。

 

電話対応のマナー

電話は、最も一般的で便利である反面、声のみのやり取りであるため危険性を持っています。

したがって、電話対応には十分な気遣いと配慮が必要です。

 

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電話対応のマナー

 

以下に、電話対応のポイントをまとめました。

 

  ポイント
電話対応の基本 コールが鳴ったら、すぐにでる コールが鳴ったら、3コール以内にでる
正しい姿勢で電話に出る 目の前に相手がいると意識する
笑顔で笑声で対応する

第一声は明るく爽やかに、笑声で好印象を心がける

挨拶と名乗り 会社の代表として、必ず挨拶をして名乗りを忘れずに
わかりやすい話し方・言葉遣い 簡潔明瞭でわかりやすく、正しい言葉遣いで対応する
感情を込めた豊かな表現 好感を与える表現、クッション言葉を効果的に使う
メモを取り、復唱する 聞き漏れや情報の行き違いを防ぐためにも必ず復唱する
準備 筆記用具 あらかじめ、メモとペンは机上に準備しておく
資料 組織一覧表、座席表、業務担当表など、対応時によく使う資料は、すぐ出せるように準備しておく
電話のシステム スムーズな対応ができるように、電話の仕組みや操作(内線・保留・転送)を把握しておく
特性 相手の姿が見えない 人の表情は声にも表れますから、常に笑顔で受話器を取る
一方的である

電話の相手の都合も考慮する(相手が必ず手が空いているとは限りません)

コストがかかる 効率よく用件を済ませること

 

では、詳細にポイントを解説していきます。

 

電話をかける時のポイント

自分の都合だけでなく、相手の都合や状況に配慮する気持ちが大切です。

電話をかける前に以下の点をチェックしておきましょう。

  ✅スムーズに用件を伝えられるように、項目を整理する

  ✅聞いたことを忘れないようにメモを準備する

  ✅先方の業種によって、かける時間帯を考慮する

  ✅静かな場所を選ぶ

 

参考までに、電話のやり取りの例を見ながらポイントを押さえましょう。

 

お電話ありがとうございます。
株式会社ゾウ運輸でございます。

私、パンダ商事のパン子と申します。
いつもお世話になっております。
ネコ田様はいらっしゃいますか?

ポイント1

自分の会社名と名前をはっきり告げる。

パン子様でいらっしゃいますね。
こちらこそ、いつもお世話になっております。
ネコ田に代わりますので、少々お待ちいただけますか?

はい

【保留】

ポイント2

取り次ぐ際は、必ず保留ボタンを押し、相手の会社名、部署、役職、名前などを正確に伝える。

パン子様、大変お待たせいたしました。
ネコ田でございます。

パンダ商事のパン子と申します。
いつもお世話になっております。

こちらこそ、いつもお世話になっております。

お忙しいところ恐れ入りますが、〇〇の件でお電話いたしましたが、今お時間よろしいでしょうか?

ポイント3

相手も仕事中です。電話で話しても良いか相手の都合を尋ね、何についての電話なのかを伝える。

【用件を伝える】

それでは、よろしくお願いいたします。
お忙しいところ、ありがとうございました。
失礼いたします。

ポイント4

原則、電話をかけた方が先に切ります。しかし、相手がお客様や上司であれば相手が切ってから受話器を置くことが望ましい。また、業務時間を割いて電話に応対してくれたことに対して、お礼を伝える。

 

ポイント5

こんな場合はどうすればいいか・・・に答えます!

 

▶保留のまま切れてしまったら・・・

先程お電話したパンダ商事のパン子と申します。

電話が切れてしまったら、こちらからかけなおしましょう。

 

▶相手が忙しそうだったら・・・

おかけ直しいたしますので、ご都合の良い時間帯を教えていただけませんか?

相手の話すスピードやトーンで様子を把握しましょう。相手の都合を尋ねてかけ直すようにしましょう。

 

▶留守番電話に繋がったら・・・

ネコ田様にお電話しております。
私、パンダ商事のパン子と申します。
商品の配送の件でお電話しました。
また改めてお電話いたします。

確認の言葉、自分の会社、名前、用件を話し、改めてかけ直す旨をメッセージに残します。

 

▶担当者が分からない時は・・・

恐れ入りますが、商品納入時期についてお伺いしたいのですが、ご担当の部署(ご担当者)にお取次ぎ願いますか?

知りたい内容を伝え、担当者を教えてもらいましょう。

 

▶言い間違いに気が付いたら・・・

度々申し訳ございません。先程の〇〇の件ですが、訂正したい箇所がございますので、再度お電話いたしました。

気が付いた時点で、すぐに電話をかけて謝罪しましょう。また、なぜ電話をかけているのかを説明しましょう。

 

▶名指し人が不在の場合は・・・

基本的には戻り時間を確認し、かけ直すのが基本です。

お戻りは、何時頃予定されていますか?

それでは、またその時間にかけ直しいたします。

要件の緊急度に応じて臨機応変に応対しましょう。

お急ぎでお伝えしたい旨がございますので、ご連絡を取ることは可能ですか?

 

電話を受ける時のポイント

電話の受け方ひとつで、会社の印象が大きく左右されます。

  ✅コールは3回以内に取る

  ✅3回以上鳴って電話に出る場合には

     「お待たせいたしました」と一言添えましょう

  ✅名指し人の名前を復唱してから保留にする

  ✅戻り時間が分かっていれば、伝える

   できるだけこちらからかけ直すこと

  ✅用件は必ず復唱し、聞き間違いや聞き漏れがないか確認する

   最後に必ず名乗ること

 

お電話ありがとうございます。
パンダ商事、パン子でございます。

株式会社ゾウ運輸のネコ田と申します。
いつも大変お世話になっております。

株式会社ゾウ運輸のネコ田様でいらっしゃいますね。
こちらこそ、お世話になっております。

恐れ入りますが、イヌ田様はいらっしゃいますでしょうか?

 

▶在席の場合

イヌ田でございますね。
おつなぎいたします。
少々、お待ちいただけますか?

【保留】

 

▶不在の場合

大変申し訳ございません。
あいにくイヌ田は外出いたしております。
14時には戻る予定でございますが、よろしければ戻り次第、折り返しご連絡いたしましょうか?

では、お願いします。

かしこまりました。
恐れ入りますが、念のため、お電話番号をお伺いしてもよろしいですか?

090-〇〇〇〇-△△△△でございます。

復唱いたします。
090-〇〇〇〇-△△△△でございらっしゃいますね。
イヌ田が戻りましたら、申し伝えます。
私、パン子が承りました。

よろしくお願いいたします。

お電話、ありがとうございました。
失礼いたします。

 

保留する時のポイント

理由の分からない保留は、相手に不安を与えることになります。

【保留の手順】について例を挙げておきます。

①保留理由を伝える

~について、お調べいたしますので・・・

②お客様の了承をいただく

少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか

③保留解除後のお詫び

お客様(〇〇様)、大変お待たせいたしました

 

伝言メモのポイント

電話を受けて担当者が不在だった場合、伝え忘れがないように伝言メモを使います。

いつ、誰から、何の要件か、などを前回解説した「5W3H」を簡潔に伝えることが大切です。

以下に、伝言メモを残す場合の3つのポイントを挙げておきます。

  ✅相手の企業名や日時は復唱し、正確にメモに残す

  ✅読みやすく丁寧な文字で書く

  ✅電話を受けた日時と署名をする

 

 

携帯電話のマナー

近年は携帯電話やスマホは必須アイテムであり、いつでもどこでも連絡が可能です。

なので、公共マナーや相手に対する気配りが求められます。

 

携帯電話からかける時のポイント

外出先からの電話は、いつも以上に気配りしましょう。

  ✅駅のホームや騒がしい街中は避ける

  ✅電波が良好で、静かでメモが取れる場所を選ぶ

 

携帯電話にかける時のポイント

用件を伝える前に、相手が話せる状況かどうかを判断しましょう。

  ✅用件を伝える前に相手の都合を伺う

  ✅周囲に聞かれては困る重要な話題は避ける

  ✅急用を要する時の手段

 

 

FAXのマナー

離れている相手に書類をすぐに送ることができます。

しかし、最近ではメールで済ませることが多くなりました。

 

FAXを使う際の注意点

  ✅送信表を添えて確実に届くようにする

  ✅小さい文字の原稿や細かい図面は拡大コピーして送る

  ✅送信枚数が多い場合は相手に確認する

 

 

SNSのマナー

SNSの活用は、企業や商品のブランディングに繋がります。

以下にSNSを活用する際の注意点を挙げておきます。

  ✅個人情報が特定される内容や機密情報が漏れないか必ず確認する

  ✅写真や動画は公開しても問題ないかを確認する(人、物、場所)

  ✅誹謗中傷や人を傷つける内容ではないか、細心の注意をはらう

  ✅早朝や深夜のメッセージ送信は控える

 

 

オンラインのマナー

オンラインは、場所や時間の調整がしやすく、近年では欠かせないツールとなっています。

オンラインでの注意点を挙げておきます。

  ✅ネット回線が安定した環境で参加する

  ✅3~5分前には入室しておきます

  ✅発言者以外はマイクをミュートにします

  ✅逆光や背景に気を配る

 

 

メールのマナー

文書だけでなく、画像などもやり取りできる便利なツールです。

メールのメリットとデメリットについて説明します。

 

メールのメリット

  ✅手軽である

  ✅資料、カラー映像、音楽などがすぐ送れる

  ✅世界中に送れる

 

メールのデメリット

  ✅感情が伝わりにくい

  ✅セキュリティーが不安

  ✅アドレス(宛先)が間違いやすい

 

メールは、ネットワークの性質上、ユーザーの好きな時間に読んだり書いたりするものであり、緊急の連絡や重要な用件の場合には、電話など確実に相手と連絡が取れる手段を選ぶことを推奨します。

 

メール活用の注意点

  ✅一目で用件がわかる「件名」にする

  ✅差出人(会社名、名前)がわかるようにする

  ✅真意がきちんと伝わる文章になっているか読み返しをする

 

 

【コミュニケーションツールの活用方法】まとめ

最近は、インターネットの環境も整っているので、メールや SNS の活用も増えてきました。

しかし、

緊急な用件や重要な情報などは、確実に相手に伝えられる電話は欠かせません。

相手側に不快を与えない対応は身につけておきたいものです。

 

次回は『ビジネス文書』についてまとめてみます。

覚えておきたい「時候の挨拶」や「頭語・結語」についても説明します。

では、またお会いしましょう。