お笑いファン待望の【M-1グランプリ2024】が、12月22日に開催されました。今年は松本人志の不在という大きな変化に加え、。これまでにない新しい採点システムで、漫才日本一を決める戦いが繰り広げられました。この背景には、より多様な視点での評価を実現したいという意図がありました。また、審査員の平均年齢も従来より下がり、若手芸人の感性をより理解できる体制を目指しているのでしょう。
本記事では、各審査員の審査基準とその審査項目に焦点をあてて考察していきます。
各審査員の点数はどのように決定されたのか?
【M-1グランプリ2024】における審査員の点数の決定方法について、以下のポイントを基に詳しく解説します。
- 審査基準
- 採点方法
- 採点の流れ
- 点数の平均化
- 審査員ごとの得点傾向
- 審査員改革の影響
審査基準
M-1グランプリの審査基準は非常にシンプルで、「とにかくおもしろい漫才」が基本となっています。審査員は、ネタの完成度、構成の緻密さ、笑いの連続性、独創性などを総合的に評価します。また、審査員ごとに独自の視点や基準があり、以下のような特徴が見られました。
石田明(NON STYLE)
細かい項目別に評価し、全体のバランスを重視。
博多大吉(博多華丸・大吉)
ストップウォッチを使用し、ネタのテンポや時間配分を厳密にチェック。
海原ともこ(海原やすよ・ともこ)
安定した採点傾向で、極端な点差をつけないスタイル。
採点方法
2024年大会では、審査員が9名体制となり、各審査員が100点満点で採点を行いました。これにより、合計900点満点のスコアが算出されます。
採点の流れ
ネタ終了後の即時採点
各審査員は、ネタが終了した直後に点数を記入します。これにより、直感的な評価が反映されやすくなっています。
点数の公開
各審査員の点数はリアルタイムで公開され、観客や視聴者がその場で確認できる形式です。
点数の平均化
9人制の採用により、特定の審査員の好みや評価基準が結果に与える影響が軽減され、公平性が向上しました。
審査員ごとの得点傾向
審査員の採点には個性が反映されており、以下のような傾向が見られました。
点数のばらつき
「石田明」や「柴田英嗣」は、コンビごとに大きな点差をつける傾向がありました。一方で、「海原ともこ」や「若林正恭」は、安定した採点を行い、点数のばらつきが少ない傾向がありました。
標準偏差
「石田明」が最も点数のばらつきが大きく、次いで「柴田英嗣」、「博多大吉」が続きました。一方、「海原ともこ」や「塙宣之」は、ばらつきが最も少ない審査員でした。
審査員改革の影響
2024年大会では、審査員が7人から9人に増員され、松本人志が審査員を退いたことで、審査の多様性がさらに広がりました。これにより、以下のような効果があったと考えられます。
公平性の向上
特定の審査員の影響力が分散され、全体のバランスが取れた採点が可能に。
若返り
審査員の平均年齢が若返り、新しい視点が加わった。
このように、【M-1グランプリ2024】の審査員の点数は、「おもしろさ」を基準にしつつ、各審査員の個性や視点が反映されたものでした。9人制の採用により、採点の多様性と公平性が向上し、より多角的な評価が可能となりました。
では、その『審査基準』とは具体的にどのような項目が含まれていたのでしょうか。
審査基準の具体的な項目
M-1グランプリの審査基準は、公式には「とにかくおもしろい漫才」というシンプルな方針が掲げられていますが、実際には審査員それぞれが独自の視点や基準を持ち、以下のような具体的な項目が評価に影響を与えています。
✅ネタの完成度
構成の緻密さ
ネタの流れがスムーズで、起承転結がしっかりしているかが重要視されます。漫才の中で無駄な部分が少なく、観客を飽きさせない構成が高評価につながります。
オチの強さ
最後の締めがしっかりしているか、観客に強い印象を残すかが評価のポイントとなります。
✅笑いの質と量
笑いの頻度
漫才の中でどれだけ多くの笑いを生み出せるかが重要です。テンポよく笑いが続くネタは高得点を得やすい傾向があります。
笑いの深さ
笑いの内容が浅いものではなく、観客に「なるほど」と思わせるような知的な要素や意外性が含まれているかも評価されます。
✅漫才としての形式
しゃべくり漫才の基本
漫才は基本的に「しゃべくり」を中心とした形式が求められます。小道具や動きが多すぎる場合、漫才の枠を超えていると判断されることもあります。
センターマイクの活用
漫才の象徴であるセンターマイクを中心に、二人の掛け合いがしっかり行われているかが評価されます。
✅オリジナリティ
独創性
他のコンビと似たようなネタではなく、独自性が際立つ内容が高く評価されます。特に、これまでにない新しい切り口や発想があると強い印象を与えます。
キャラクター性
漫才師自身のキャラクターがネタに活かされているかも重要です。個性が強く、観客に覚えられるようなキャラクターは高評価につながります。
✅テンポとリズム
テンポの良さ
漫才のテンポが適切で、観客が心地よく笑えるリズムを保っているかが評価されます。テンポが速すぎると内容が伝わりにくく、遅すぎると間延びしてしまうため、バランスが重要です。
間の取り方
笑いを引き出すための「間」の使い方が上手いかどうかも評価のポイントです。
✅観客との一体感
会場の盛り上がり
漫才師が観客をどれだけ引き込めるか、会場全体の盛り上がりが審査員の評価に影響します。
アドリブ力
ネタ中に起こる予期せぬ出来事に対して、柔軟に対応できる力も評価されることがあります。
✅審査員ごとの個別基準
審査員はそれぞれ独自の視点を持っており、以下のような特徴があります。
審査員 | 独自の視点(特徴) |
博多大吉 | ネタのテンポや時間配分を厳密にチェックする傾向があります。 |
塙 宣之 | 漫才の技術や構成を重視し、細かい部分まで評価します。 |
若林正恭 | 独創性や新しい切り口を高く評価する傾向があります。 |
海原ともこ | 安定感や全体のバランスを重視し、極端な点差をつけないスタイル です。 |
まとめ
M-1グランプリの審査基準は「おもしろさ」を軸にしつつ、ネタの完成度、笑いの質、オリジナリティ、テンポ、観客との一体感など、さまざまな要素が総合的に評価されます。また、審査員ごとの個性や視点も採点に大きく影響を与えるため、漫才師は多角的な視点でネタを作り込む必要があります。
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